開発虎ノ門コンサルタントの歩み

[1953〜]

道路交通騒音・振動予測プログラム開発

1975年(S50)

高度経済成長期は、内需拡大のため社会資本を急速かつ膨大に整備し、建設コンサルタント業務もそれに牽引され収益性が確保されてきた。当時我が社の技術開発といえば、業務の社内処理や効率化のため設計計算や調査解析等の電算業務を処理するプログラム開発がほとんどであった。時代が平成に入るとバブル経済が崩壊し、業界各社において独自技術の自社ブランドへの取り組みが加速した。我が社は、そのような時代のニーズと変化において業界でのリーダー性を確保するため、橋梁の免震・耐震技術の開発やリモートセンシング技術研究などに取り組んできた。平成17年度に社長直属のセクションとして技術企画室を設置し、組織的に技術開発に取り組み始め、平成24年度には技術開発部を設置して、他社と差別化した分野や継続性ある新しい技術の開発を推進している。

日本は経済成長とともに自動車保有台数が増加し、昭和40年代半ばから自動車公害問題が多発した。それに伴い道路公団を始め、昭和50年頃から日本道路公団を始めとする各道路管理者より道路交通騒音・振動の対策業務が多く発注された。我が社は昭和50年12月に受注した一般国道17号熊谷バイパス下忍地区他1ヶ所環境対策を機に、遮音壁の高さと延長の計画を社内処理するため、道路交通騒音・振動予測プログラムを自社開発した。開発当時のプログラムは、予測点の高さを定めた距離減衰値を求めるだけのものであったが、道路断面の等レベル線を求める機能を付加するなど改良を重ねた。